過去にて(1)

 

 

設定がメチャクチャです。色々と突っ込み所満載ですが、気にならない方のみお読み下さい。

 

「お、おい先輩どうするんだよ?!こいつどう見たって悪魔じゃねーだろ!」

……」

「え、失敗しました?魔界ではなく別の所から召喚してしまったようです?ってそりゃやべーだろ!」

……なんだか頭の上で声が聞こえる。いったいなんなんだ?

目を開けて見ると見知らぬ学ランの男と魔女ルックに身をつつんだ女性がいた

……なんでさ」

あまりの奇抜な格好に思わず寝ながら突っ込みをいれてしまう。

「お、先輩こいつ気づいたみたいだぞ」

俺の声に気づき、男がこちらに近づいてきた。

「大丈夫か?立てるか?」

男は俺に向かって手を差し伸べる。うん、なかなかいい奴かもしれないな。

「ああ、悪い」

俺は男の手に掴まり立ち上がる。……別に体の方に異常はないようだ。

「ところで、あんたらは誰なんだ?」

俺は確か元オカルト研究会の部室にいたはずなんだけど。そこには会長しかいなかったはずだ。そして今俺がいる部屋の雰囲気もさっきまでとは全く違う。

……その質問に答える前に一つだけ確認しなきゃなんねー事がある」

神妙そうに俺の顔をじっと見ながら言う。

「お前、本当に人間だよな?」

「はぁ?」

あまりにも突拍子の無いことを言うので思わず声を上げてしまった。

「おいおい、俺が人間に見え無かったらなんに見えるっていうんだよ?」

とりあえず俺はエイリアンじゃないぞ?

「だよなー。どうみたって悪魔には見えないし。でもある意味悪魔よりも厄介か」

ふぅーと溜息を吐く男。

「なぁ、全然話が見えてこないんだけど?」

「ああ、悪い悪い。説明する。でも最初に言っておくけど俺が言う事は信じられないかもしれないが全部本当の事だからな?」

そう前置きをした後、男が現在の状況について説明を始めた。

 

5分後……

 

……つまり、先輩が悪魔を呼び出そうとした所、間違って俺が呼びだされてしまったと?だから最初に悪魔か?なんて聞いたのか。なるほど、納得だ」

腕を組みながらうんうん頷く俺。それにしても召喚かー。ゲームの中の話だけじゃなかったんだな。

「っておい!そんなあっさり納得するのかよ!」

俺の言葉に藤田(自己紹介した)が突っ込みを入れる。

「ん?だって本当の事なんだろ?」

「いや、そうだけどさ。普通驚いたり、疑ったりするものだろ?」

俺の反応が不満だと言いたいのか?ならば……

「なんだってー、嘘だろー」

「いや、そんなあからさまに棒読み口調で言われても……」

なんだよ、人がリクエストに応えてやったっていうのに。それにしても突っ込み役がいるって楽だなー。

「で、それは置いといて、だ。ここはどこよ?」

日本のどこかというのは確実なんだがな。あまりにも俺の家から遠かったら嫌だな。電車賃とかもかかるだろうし。

……」

「え、ここはオカルト研究会です?」

魔女ルックに身をつつんだ『先輩』がそう言う。にしてもこの人、声がえらく小さいな。

「お前先輩がなにいってるのかわかるのか!?」

急に驚いたような声を上げる藤田。

「なんだよ、お前には聞こえなかったのか?」

「いや、聞こえたけどさ、先輩の声を聞き取れるやつって珍しいから」

「ふーん」

まぁ、そんな事はどうでもいい。ただ俺の耳が人より少しよいというだけの話だ。

「それにしてもオカルト研究会かー。他の学校にもあるんだな」

……」

「あなたの学校にもあるんですかって?ああ、あるよ。いや、正確にいうとあった、かな。今はもう廃部扱いになってるから」

……」

ショボーンといった感じで下を向く先輩。ん?何か俺、悪いこといったか?

「ああ、廃部って聞いたから少しショックを受けてるんじゃないか?先輩、オカルト関係に凄い関心があるし」

それは見ればわかる。そんな格好してるぐらいだからな。……ってあれ?でもその制服見覚えがあるんですけど。

「でも天下の来栖川エレクトロニクスのお嬢様がオカルトなんて俺はちょっと似合わないと思うんだけどな」

くくくっと含み笑いする藤田。……来栖川のお嬢様?それって確か……。

……」

「え?それとこれとは別の問題です?はは、先輩怒るなよ。冗談だって」

オカルト研究会に来栖川のお嬢様……。まさか、あれか?いや、でもまだそうと決まったじゃあ……。

「どうした、河野?黙り込んじゃって」

先輩とじゃれあってた藤田が尋ねてくる。

「あ、そうそう。聞いてなかったけどお前どこから来たんだ?まぁ、どこだろうと先輩が送り届けてくれるからな。安心していいぞ?」

……(ぽん)」

任せてください、と胸を叩く先輩。でもその前に聞く事ができてしまった。

「なぁ、藤田。今年って西暦何年だっけ?」

「はぁ?何いきなり言ってんだよ?」

俺の質問に対して眉をひそめる。

「いいから、今年は何年だ?」

「19××年だけど、それがどうかしたのか」

……やっぱり」

俺は顔に手のひらを当てて溜息を吐いてしまう。

「どうしたんだよ、溜息なんかついて?」

先輩も首を傾げてこちらを見ている。

「お前、俺が何処から来たのか聞いてたよな?」

「あ、ああ。教えてくれないと送りとどけられないからな」

だけど、教えても届けてくれるという保障はない。それは天下の来栖川でもきっと無理だろう。

「俺はどうやら15年以上先の世界から来たらしい。いうなればそう、未来人ってやつだ」

「な、なんだってーーーーー!!!」

オカルト研究会の部室に藤田の叫び声が木霊すのだった。

 

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